麺従腹背

らーめん用語

青竹打ち(あおだけうち)

小麦粉を練り打ち台の上にのせ太い青竹にのり、前後に移動しながら伸ばしていく製麺技法をこう呼ぶ。佐野ラーメンでは、こうして作られた自家製麺がよく用いられる。

悪魔ラーメン(あくま らーめん)

毎月第4金曜日に「がんそ一条流がんこ総本家」が特別メニューとして、毎月違った素材でスープを取る。このときのラーメンの総称が「悪魔ラーメン」。第4金曜日は「悪魔ラーメン」しか扱っていない。

アゴ(あご)

主として九州長崎県でとれるトビウオをこう呼ぶ。
焼き干しにしてダシとして使用する。さっぱりとしてコクがあり、しかもエレガントな和風系ダシがよく出る。正月の雑煮のダシとしても、使われることが多い。

朝ラー(あさらー)

朝からラーメンを食べることの略称。
朝ラーで代表的な地域は、福島県喜多方と静岡の志太地域。
喜多方ラーメンの老舗『まこと食堂』は、朝7時30分にオープンしている。

アシ(あし)

「のび」のこと。麺を引っ張った時、伸びる感触のあるものの呼称。
「この麺はあしがある」というように使う。

味玉(あじたま)

味つけ玉子の略称。トッピングとして使われることも多い。
ゆで玉子を秘伝の醤油タレで漬けこむか、煮込んで味をしみこませたもの。

あつもり(あつもり)

つけめんの食べ方におけるバリエーションのひとつ。
通常、つけめんはあついつけダレに冷たい麺をつけて食べる。あつもりは茹で上がった麺をいったん冷水で締めて、その後もう一度湯通しし、温めたものを熱いつけダレで食べる。

油そば(あぶらそば)

スープを入れずに食べるラーメンの亜種。
麺に醤油ダレと油を入れ、よくかき混ぜて麺にからめるようにして食べる。武蔵野市を発祥とする説が有力。

油ダレ(あぶら だれ)

油そばにかけるタレ。
スープがない分、味の方向性が決まる大きな要素となる。

アルギン酸(あるぎんさん)

昆布などの藻類から出る粘り気の強い酸。コレステロールを下げる効果もある。うまみを構成する物質のひとつ。

家系(いえけい)

25年程前に「吉村家」(当時、横浜新杉田)が出したラーメンが元祖とされる。こってりとした豚骨醤油にコシのある太麺、チャーシュー、ホウレン草、海苔 3枚の3種の具が定番となっており、評判を呼んだ。現在では、全国に普及している。この種のラーメンを取り扱う多くの店の名に六角家、本牧家など「家」という屋号がつくところから「家系」と呼ばれる。

イノシン酸(いのしんさん)

核酸の一種で旨み成分のこと。煮干やカツオ節などに大量に含まれている。

インスタントラーメンの日

8月25日はインスタントラーメンの日と制定されている。世界初のインスタントラーメンである『チキンラーメン』が1958年のこの日に発売されたことによる。1982年に、日本即席食品工業協会が、この日を記念日として制定した。

烏骨鶏(うこっけい)

ニワトリの品種のひとつ。アジア東部の原産とされる。皮・肉・骨ともに暗紫色のため、このような名前がついた(烏は黒いという意味。ちなみに烏龍茶の烏龍は黒い龍を意味する)。漢方薬として珍重される。

薄口醤油(うすくちしょうゆ)

字面からよく誤解されているが、塩分濃度に関しては通常の醤油よりも薄口醤油のほうが高い。
その特徴として、濃口醤油よりも、色や香りが軽いことが挙げられる。このため、素材の持ち味を生かしたいときに、薄口醤油が好んで使われることが多い。
逆に、肉の臭み消しとしては濃口醤油のほうが優れているといえる。

永福町大勝軒系(えいふくちょうたいしょうけんけい)

創業は昭和30年と古い。麺は中太でかなりの量がある。カツオ節や煮干など、魚介系のダシを使ったコクのある醤油スープが特徴。

追い炊き(おいだき)

スープが減ったときに、水とガラなどを追加してスープを増やすこと。スープ作りそのものよりも微妙な加減が必要とされるため、最初に作ったスープがなくなったら閉店という店も多い。

岡持ち(おかもち)

ラーメン屋が出前の際にラーメンを運ぶための箱のこと。

荻窪ラーメン(おぎくぼらーめん)

「東京ラーメン」とも呼ばれ、あっさりした醤油スープに細めの麺が特徴。
 

カエシ(かえし)

スープのタレ。店によっては量を自分の好みで調節できる店もある。

替え玉 (かえだま)

麺単体でのおかわりのこと。
食べているラーメンの中に足す店と、別皿で出す店がある。大盛にすると伸びがちな細麺を使った店に多い。極細麺が多い、博多ラーメンにおいてもっともポピュラーであり、ざるからどんぶりへ麺を投げ入れるパフォーマンスは有名。

角煮 (かくに)

豚のバラ肉を特製のタレで長時間煮込んだもの。
チャーシューの代わりに使われることも多い。店によっては「太肉(ターロー)」とも呼ばれる。臭みけしとして八角が使われることが多いため、好みが分かれる場合がある。

加水率 (かすいりつ)

麺を作る際に小麦粉に加えられる水分の割合。一般的に加水率が低いほど麺はかたくスープを吸収するためのびやすい。加水率が高いほど麺は柔らかい。当然、加水率によってスープのからみ具合も異なってくる。通常の麺における加水率は35%ほどだが、40%以上の多加水麺と呼ばれるものもある。

化調 (かちょう)

化学調味料のこと。特にラーメン用語でよく使われる。

カツオ節 (かつおぶし)

カツオの身を煮て、何回もいぶし、乾かす作業を数回繰り返したのち、蛬づけをして日に干したもの。
しっかりとしたカツオ節は、金属と見紛うほどの硬度を持つ。 魚介類の中でよくダシが出る素材であり、もっともラーメンスープに用いられることが多いといえるだろう。

辛子高菜 (からしたかな)

高菜はカラシナの一品種。葉は楕円形で大きく味は少し辛みがある。辛子高菜はこの葉部分を唐辛子で漬けこんだ九州地方の特産物。博多ラーメンのトッピングとして欠かせない。

がんこ系 (がんこけい)

創作者である一条安雪氏が牛骨でスープをとった塩ラーメンが元祖とされる。お店の前にぶら下がった牛骨が目印。最近は牛骨を使わないスープでも有名。

カン水 (かんすい)

炭酸カルシウム、炭酸ナトリウムなどを主成分としたアルカリ性の水。麺の主材料となる強力粉をこねる際、コシや歯ごたえを与えるために付与される。また、ラーメンが黄色いのはカン水のアルカリ分と小麦粉中のフラボノイドが結合したためである。独特の苦味があるために、使わない店舗も存在する

乾麺 (かんめん)

生麺を乾燥させたもの。生麺よりも保存が効くものの、風味には欠ける。

喜多方ラーメン (きたかたらーめん)

太い平打ちの縮れ麺を使い、スープは豚骨と煮干のスープを別々に作り、ブレンドしたものを用いる。もちもちとした食感が官能的とされている。

牛骨 (ぎゅうこつ)

ラーメンスープを取るために使う牛の骨。
総じて骨髄などからは良好なスープが取れる。ただし、牛骨はどちらかというと淡い系統のスープとなるため、他の素材と組み合わされることが多い。

魚醤 (ぎょしょう)

魚・蝦などを塩づけにし、発酵させてできた醤油。東南アジア全域に見られる。ベトナムのニョクマム、タイのナンプラーがよく知られる。また、日本のしょっつるなども魚醤の一種である。ラーメンの隠し味として使われることもある。

グルタミン酸 (ぐるたみんさん)

旨味成分であるアミノ酸の一種。昆布などに大量に含まれている。

グルテン (ぐるてん)

小麦粉に水を加え、混ぜ合わせた際にタンパク質が変質して形成される物質。麺の歯ごたえの素となる。

ゲンコツ (げんこつ)

豚の大腿骨のこと。
見た目が人の拳に似ていることから、こう呼ばれる。軟骨部分が多く、コラーゲンを多く含んでいるため長く煮込むとゼリー状になり、かつまろやかな味になる。また、骨髄が多い部分には良質のタンパク質が含まれている。

香味野菜 (こうみやさい)

いわゆる香りのある野菜のこと。
転じてラーメンにおいては生姜、ネギ、ニンニク、クズ野菜、野菜の皮などを指す。豚骨や鶏ガラ等の生臭みを消すためにスープに入れられることが多い。ダシを出す素材と、臭み消しに使われる素材の配分がスープの命ともいえる。

焦がしネギ (こがしねぎ)

ネギを大量の油で揚げたもの。みじん切りを使うか、白髪切りを使うかで食感が変わる。

コシ (こし)

弾力性のある麺をさす時に使う。コシはグルテンを形成する小麦蛋白のグルテニンが作用している。

ご当地ラーメン (ごとうちらーめん)

札幌ラーメン、博多ラーメン、喜多方ラーメンなど昔からその地方に根づいたラーメンのほか、町おこしなどのために近年つくられたラーメンもある。一般的に地方名が冠させられているラーメンを指す。

ご当人ラーメン (ごとうにんらーめん)

店主がラーメン店等に修行に行かず、独学で味を追求して完成させたオリジナルラーメンのことをいう。

小林製麺 (こばやしせいめん)

北海道札幌にある製麺所で中太でコシが強く、歯ごたえがある。地元以外でも多く使われている。

コラーゲン (こらーげん)

豚の軟骨などに含まれる繊維状のタンパク質のうまみ成分のこと。水、酸、アルカリなどには溶けないが水中で加熱すると可溶性のゼラチンに変化し、脂肪を乳化させて味をまろやかにする。

昆布 (こんぶ)

スープやタレを取るために使用する海藻。
鰹節とともに日本人の味覚におけるベーシックであり、かつ東西のダシ横綱であるといえるだろう。北海道の利尻、羅臼、日高の昆布は特に味がよいことで有名であり、高価。

 

ザーサイ (ざーさい)

中国の四川省、揚子江沿岸でしか育たない高菜に似た根茎の漬物。搾菜。カラシナの変種の根茎を香辛料・塩などで長期間漬け込んだもの。ラーメンにのトッピング、あるいはつき出しとして使われることもある。

差水 (さしみず)

麺を茹でる時、水を入れること。吹きこぼれを防いだり、麺の茹で具合を均一にするために行う。

札幌ラーメン横丁 (さっぽろらーめんよこちょう)

札幌すすきの路地に十数件のラーメン店が軒を連ねるラーメンストリートの愛称。

サバ節 (さばぶし)

サバを使用しており、カビつけの天日乾燥は省かれている。サバの身独特の強い香りが特徴。またカツオ節よりも、はるかに甘めのダシを取ることができるが、臭みの調整が難しい。味の調整役として用いられることが多い。

サンマー麺 (さんまーめん)

モヤシのことを中国語でサンマーと呼ぶ。
もやしをはじめとした野菜を炒めて片栗粉でとろみをつけ、醤油ラーメンに乗せたもの。東京ではモヤシラーメンと呼ばれ、根強い人気を持つラーメンのひとつ。

自家製麺 (じかせいめん)

店内などに製麺機や手打ちの場所を設置し、自分で麺をつくることをいう。自家製麺を行う店にはこだわりを持った店が多いが、常に同じ水準を保つために製麺所に依頼する店も少なくない。

軍鶏 (しゃも)

他のニワトリより丈が高く、精悍な顔をしている高品質な鶏の一種。闘鶏に用いられる。肉の旨み、臭みともに通常の鶏のそれよりも強い。シャモという名の語源は、原産地とされるタイ王国=シャムからきているらしい。

熟成麺 (じゅくせいめん)

麺を寝かせることによって発酵を促進させ、旨みとコシを増した麺のこと。また、熟成によって麺の透明感が増すこともよく知られている。

二郎系 (じろうけい)

「二郎はラーメンではない。二郎という食べ物だ」の名ゼリフを生んだ三田本店。慶應義塾大学脇の長蛇の列ができる三田本店を発祥とした各店舗が『ラーメン二郎』。麺は噛みごたえのある太麺で大量。スープには大量の背脂が入っている。「ブタ」と呼ばれる特大のチャーシューがのる。

新横浜ラーメン博物館 (しんよこはまらーめんはくぶつかん)

1994年、JR新横浜駅近くにできたラーメン博物館。ラーメンに関する貴重な資料を網羅し、当時メディアでも話題になった。
博物館の中には、昭和30年代の東京の下町を再現したラーメンのテーマパークもある。全国から選ばれたラーメン店と、期間限定の1店舗が常設されている。

スープ割り (すーぷわり)

つけ麺を食べた後、つけ汁を飲むためにスープで割ってもらうこと。

ストレート麺 (すとれーとめん)

縮れのない麺のこと。スープのからみは縮れ麺に劣るが、食感、風味を楽しむのであればこちらという人も多い。また、スープのからみは加水率にもよるため、一概には言いがたい。特に九州ラーメンでは細麺のストレート麺が好んで使用される。

寸胴 (ずんどう)

スープを大量に作るときに使用する円筒形の鍋。
小さなものは直径22センチから大きなものには直径70センチくらいまで販売されている。火のまわりが一定になり、煮えむらが少ないのが大きな特徴。ラーメンスープを作るためにもっとも向いている鍋といえる。

背脂 (せあぶら)

豚の背中の部分の脂肪のこと。
オレイン酸、リノール酸などを多く含み、スープに溶けやすい。ラーメンには必須の材料。別鍋でこれを溶かしたものを仕上げにふりかけるラーメンも存在する。

背脂チャッチャ系 (せあぶらちゃっちゃけい)

スープにコクを出す為、煮込んだ豚の背脂(スープ上に浮いた白い個体)をスープに入れること。網で背脂をチャッチャッと振りかける動作から、この用語を使われるようになった。

製麺所 (せいめんじょ)

その名のとおり、麺を作ることを生業とする会社。最近は店からの細かなオーダーを受けつけるところが多く、その味はけっして自家製麺のものにも劣らない。小林製麺、西山製麺などが有名。

世界ラーメン協会 (せかいらーめんきょうかい)

日清食品創業者である安藤百福の提唱によって1997年3月に設立された業界団体。
世界の9カ国・地域からの会社・協会が参加しており、総会として世界ラーメンサミットを2年に1回開催している。
IRMA(International Ramen Manufacturers Association)。

全蛋麺 (ぜんたんめん)

かん水をまったく使わずに玉子のみでなめらかに仕上げた中国の極細乾麺。黄身がかった色が特徴。

宗太節 (そうだぶし)

カツオ節の種類のひとつ。宗太カツオを原料としているため、こう呼ばれる。

ソーキ (そーき)

泡盛を使って煮込んだ豚バラ肉のこと。いわば沖縄版角煮。

ソーキそば (そーきそば)

ソーキを盛りつけた沖縄そばのこと。沖縄そばそのものと勘違いされがちだが、形態のひとつにすぎない。

そばあげ (そばあげ)

ゆでた麺をあげる為に必要な柄の付いたザル。平ザル。かつてはこのザルでそばをあげる手際で腕がわかったが、最近は振りざるに入れたままゆでる店が多くなったため、ポイントとは言いがたい。

タイラーメン (たいらーめん)

世界三大スープに数えられるトムヤンクンをスープのベースに用いたラーメンのこと。タイ風ラーメンとも。

台湾ラーメン (たいわんらーめん)

名古屋の「味千」が発祥で、ひき肉、ニラ、ニンニク、唐辛子をのせた名古屋のご当地ラーメン。多くの場合、激辛に仕上がっている。台湾ラーメンというネーミングは考案者の郭明優氏が台湾出身であることによる。

刀削麺 (だおしゃんみぇん)

片手に麺の生地を持ち、もう片手の包丁で生地を削るように切りながら沸騰する鍋の中に放り込んでいく。中国は西安にいまも伝わる伝統料理。ラーメンの大本ともされてはいるが、基本的には似て非なるもの。

多加水麺 (たかすいめん)

加水率の高い麺の総称。通常の麺は35パーセントていどの加水率だが、総じて40パーセントていどの加水率のものを多加水麺と呼ぶ。もちもちとした食感が特徴で、スープに絡みにくい。

ダブルスープ (だぶるすーぷ)

豚骨、鶏ガラなどの肉類のダシと、昆布やカツオ節などの魚介類のダシを別々に取り、あわせたスープ。

玉あげ (たまあげ)

茹でた麺を水切りするステンレスの網。

玉子麺 (たまごめん)

麺を作る際、つなぎに卵を使用したもの。カン水は少量のみ使用するか、一切使わないことが多い

たまり醤油 (たまりじょうゆ)

通常の醤油とは異なり、大豆のみを主原材とすることが多い(醤油は小麦と大豆が主原料)。うまみ成分が多く、ラーメンダレに向いている。

タレ (たれ)

旨みはあるものの味自体は希薄なスープに、醤油ダレや味噌ダレ・塩ダレを加えて味付けする。ラーメンスープの半分を受け持つ重要な要素である。

湯 (たん)

中国料理の基礎となるスープの総称。トリガラなどから作られる、一般的なものをマオタンと呼ぶ。これに挽き肉などを加え、比較的低温で素材を炊き上げてスープをとり、澄んでいるものはチンタンと呼ばれる。高温で炊いて濁っているものはナンタン。動物系からとるものをホウタン、野菜系からとるものをスウタンと呼ぶ。

担々麺 (たんたんめん)

豚挽き肉やザーサイ、ねぎを炒めて芝麻醤、ラー油で味付けしたものを上にのせた辛味の効いたスープを使った中華麺。

タンメン (たんめん)

野菜や豚肉の炒めものを上に乗せたラーメン。スープは主に塩味が多い。中華麺の中でも一般的なもので濃厚なスープに合う。

芝麻醤 (ちーまーじゃん)

中華料理によく使われる調味料の一種。ごまを練ったもので、コクを出すために使われる。

鶏油 (ちーゆ)

鶏の脂肪分を熱して抽出した脂のこと。香りづけとしてスープに少々落とす。鳥の脂独特の風味がラーメンスープによく合う。

縮れ麺 (ちぢれめん)

縮れている麺のこと。スープがからみやすいのが特徴。

血抜き (ちぬき)

血を抜くこと。ラーメン用語においては多くの場合、豚骨や牛骨などを湯に入れて血抜きすることを指す。血抜きせずにスープを取ると、雑味が出てしまうためである。血抜きを施した豚骨・牛骨も売られているが、未処理のものより高価になるためにあまり使われない。

チャーシュー (ちゃーしゅー)

元来は豚肉に蜂蜜を塗って焼いたもので主にモモ肉を使用する。ラーメン店では大半が焼かずに煮豚を使う。タコ糸で縛って形を整え、煮汁の中に香味野菜などと一緒に柔らかくなるまで煮込む。

チャルメラ (ちゃるめら)

夜鳴きラーメン屋などがよく用いる管楽器のこと。
スペインのChraramelaまたはポルトガルのCharummelaを語源とし、16世紀後半に中国より伝えられた。 夜鳴きラーメン独特の「ドレミレドドレミレドレ~」という旋律は関東大震災後に使用されはじめたという。

清湯スープ (ちんたんすーぷ)

濁りのない、透明なスープのこと。寸胴の中が80度ていどを保つようにして具材を煮込むと、濁りのない清んだスープができる。

つけ汁 (つけじる)

つけ麺・もりそばをつけて食べるための汁。

つけ麺 (つけめん)

濃いめのつけ汁に、冷たい麺をつけて食べるラーメン。麺の上に具材がのっているものや、つけ汁に具材がはいっているものなど、店によって様々。

低加水麺 (ていかすいめん)

スープをよく吸う加水率の低い麺。伸びやすいのが難点。

手打ち麺 (てうちめん)

製麺機を使わずに人の手だけで打った麺のこと。当然のことながら、大量生産は効かないために小規模の店舗において用いられることが多い。

手もみラーメン (てもみらーめん)

強力粉に塩とかん水を加えて打ったものを2日ほど熟成させ、ゆでる前に両手を使ってもみ上げたもの。

添加物 (てんかぶつ)

食品に加えらている保存料、着色料、酸化防止剤、化学調味料などのこと。

東京ラーメン (とうきょうらーめん)

澄んだ醤油味スープを使ったものを指す。店によって食材はいろいろだが豚骨や鶏ガラをベースに鰹や鯖節、昆布、煮干しなど和風だしを効かせたちぢれ麺が特徴。あっさりとした味が変わらぬ人気。支那そばとも呼ばれる。

とうもろこし (とうもろこし)

イネ科の一年草。ラーメンにおいてはトッピングとして扱われる。また、札幌ラーメンには欠かせない。

トッピング (とっぴんぐ)

ラーメンの上にのせる海苔やメンマ、卵などオプションの具材のことで、自分の好みで注文できる。

鶏ガラ (とりがら)

スープをとるための鶏の骨のこと。旨みの素となるグルタミン酸が豊富で、味がオーソドックスなために幅広く利用される。

豚骨 (とんこつ)

豚骨スープを作る場合、ゲンコツと呼ばれる豚の大腿骨で取るスープが一般的。大腿骨は他の部位に比べ骨髄が多くつまっているのでコクがよく出る。

豚骨醤油 (とんこつしょうゆ)

豚骨ベースで乳化したものに多めの醤油ダレを加えたスープのこと。略して豚醤とも呼ぶ。

トンコツスープ (とんこつすーぷ)

豚の骨(主として大腿骨)を煮込んで、乳化させたものをベースとして用いた白濁スープのこと。コラーゲンが豊富で、コク・風味が強い。他方、臭みも強いので香味野菜などでうまく中和させる技術が必要となる。博多長浜ラーメンなどに使用される。

豚足 (とんそく)

豚の足のこと。スープの材料として用いられる。ゲンコツなどの豚骨よりもややあっさりめのスープがとれる。

 

長崎ちゃんぽん (ながさきちゃんぽん)

異説はいろいろあるものの、江戸時代からの国際都市であった長崎に起源のある中華麺の一形態。明治時代に、中国人留学生のために華僑の料理人が安い食材で作った中華麺という説が有力。 野菜、肉類が大量に入った、あんかけ麺。多くの場合、太麺が使用される。起源由来云々はともかく、栄養満点であることは間違いない。

名古屋コーチン (なごやこーちん)

愛知県名古屋で改良され作られた地鶏。独特の歯ごたえとコクのある肉が特徴。

名古屋ラーメン (なごやらーめん)

愛知名古屋のご当地ラーメン。好来系と台湾ラーメンに二分されるといわれる。好来系は千種区の好来を源流とする。スープはわずかに白濁しており、醤油色のあっさりラーメン。漢方薬膳を基本としている。台湾ラーメンは、具にニラとひき肉が乗っているのが特徴。多くの場合、唐辛子を多用した激辛麺となっている。

生麺 (なまめん)

ラーメン店で一番よく使われている生の麺のこと。もちろん、長期の保存は利かない。

なると (なると)

ラーメンによく入っている渦巻模様の入った練り物のこと。

西山製麺 (にしやませいめん)

札幌にある老舗で、昨今一番のシェアを持つ大手の製麺所。麺の寝かせかたに独自の手法を取り入れているために、コンピュータを導入している。また、ラーメン店開業に際してのアドバイスなども積極的に行っている。

煮豚 (にぶた)

焼かずに醤油だれなどで煮て作るチャーシュー。

煮干し (にぼし)

鰹節や昆布などとともにダシ素材の代表格のひとつ。 イノシン酸を多く含んでいるのでラーメンスープのダシをとるときに旨みがよくでる。主にマイワシやカタクチイワシなどの稚魚を煮てから干したものが一般的。

乳化 (にゅうか)

スープのだしを作る時あぶらが湯にとけて白濁すること。コラーゲンがゼラチン状に変化して、水と油のつなぎ役となる「乳化剤」の役目をはたす。

ニンニククラッシャー (にんにくくらっしゃー)

ニンニクを細くつぶすための調理器具。カウンター等にニンニクと一緒に置いてある店もある。

葱 (ねぎ)

中央アジア原産のユリ科の多年草。ラーメンには欠かせない薬味といえる。関東では、白い長葱、関西では、青い葉葱が好んで使用される。

ネギ油 (ねぎあぶら)

白絞油やラードを熱して、その中でネギを真っ黒になるまで焼いて香りづけをしたもの。ねぎと油の最高コンビネーションがラーメンの風味を一段とあげる。市販品も存在するが、店で作るものよりは風味に欠ける。

のびる (のびる

麺がスープを吸収することによって、麺の嵩が増すことをいう。 麺の太さ、加水度によってものびの度合いは異なるが、基本的に時間経過はラーメンの大敵といえる。

海苔 (のり)

海草の一種。トッピングとして扱われることが多い。味のアクセント的な役割を担わされる。

暖簾 (のれん)

屋号などを染め抜いて店先に掲じる布。転じて、その店の信用、格式などを言い表す場合もある。 ラーメン店の多くがのれんを用いていることは、ラーメンの属するカテゴリが中国料理というよりは日本料理であることの証左にもなるだろう。

暖簾分け (のれんわけ)

店の味、そしてなにより信用を引き継ぐにふさわしいと思われたときに、弟子などに同じ屋号を名乗ることを許すことをいう。ただし、最近では同じ名前を名乗っている店であってもフランチャイズ展開しているだけの店舗も存在する。

排骨麺 (ぱーこーめん)

厚切り豚のあばら肉に衣をつけて揚げたもの(排骨)が乗ったラーメン。どちらかというと中華麺の技法。

白湯 (ぱいたん)

豚骨・鶏ガラなどの材料を強火で煮込んだ際、熱によって脂肪とゼラチン質が乳化してできる白濁したスープ。

白濁スープ (はくだくすーぷ)

乳化により白っぽく濁ったスープ。

半濁スープ (はんだくすーぷ)

白濁スープと清湯スープの中間に位置するスープ。

半チャン (はんちゃん)

通常の半分の量のチャーハンを意味する。ラーメンとこれをあわせた半チャンセットと呼ばれる商品が存在する店もある。

東池袋大勝軒系 (ひがしいけぶくろたいしょうけんけい)

もりそば(いわゆる、つけめん)を考案したことで有名な東池袋の大勝軒、およびそこから独立・暖簾分けした店を指す。代々木上原大勝軒系、中野大勝軒系とする場合もある。

翡翠麺 (ひすいめん)

製麺の際にほうれん草の絞り汁を練りこみ、半透明の緑色に仕上げた麺のこと。中華料理の点心によく使われる技法。

冷やし中華 (ひやしちゅうか)

ゆでた中華麺を冷水で冷やして、細切の具をのせ、甘酢ダレかゴマダレをかける。日本で生まれた冷し麺。

冷やしラーメン (ひやしらーめん)

見た目は普通のラーメンと同じだが、スープが冷たいラーメン。冷えると固まる動物性油脂をさけ、植物性でコクを出す工夫をしている。

平打ち麺 (ひらうちめん)

断面が長方形になっている麺のこと。スープが絡みやすく、歯ごたえ抜群で食感もよい。茹であがりを見極めるのが難しい。

太麺 (ふとめん)

太い麺のこと。もちもちとした食感、小麦の香りを楽しむのに適している。

振りざる (ふりざる)

一人前ずつザルに入れ、湯を通して麺を茹でたり温めたりする為に使う。湯きりの際、一人前ずつ麺を集める必要がなく素早く調理ができる。ラーメン店では必ず見かけるもの。

紅しょうが (べにしょうが)

生姜を梅酢に漬けたもの。最近は食紅で着色される場合も多い。博多ラーメンにおいては欠かせないトッピングのひとつ。

北京鍋 (ぺきんなべ)

鍋を揺り動かしたり火からの距離を調節しやすいので炒め物によく使われる鉄製の片手鍋。中華料理の必須グッズのひとつ。

ほうれん草 (ほうれんそう)

アカザ科の一年草または二年草。
ビタミンA・C、鉄分、カルシウム、クロロフィルを多く含む緑黄色野菜で、食物繊維も豊富。横浜家系ラーメンで必ず使われる具材。

細麺 (ほそめん)

細い麺のこと。茹であがりが早いことが特徴。また、のびやすいために、多くの場合大盛はなく、替え玉が用意されている。

マー油 (まーゆ)

ニンニクを揚げ、その残り香を含んだ油のこと。コクと香りを料理に利用する。

丸長系 (まるながけい)

荻窪ラーメンのなかでも最古参ともいえる店で麺は自家製平打ち麺、スープは豚骨と鶏ガラで取ったもの。

味噌 (みそ)

調味料のひとつ。蒸した大豆に塩と麹を加え、発酵させたもの。補助的に米、麦なども用いられることが多い。日本には中国から伝わった。
ラーメンにおいて、はじめて味噌ラーメンを開発したのは札幌の『味の三平』。1954年に豚汁からヒントを得て、作られたのが最初とされている。

無化調 (むかちょう)

化学調味料を使用していないこと。醤油をはじめその他食材自体にも添加されていることもあるので注意が必要。ただし、無化調だからといって無条件にうまいラーメンではないことに注意。

ムロアジ (むろあじ)

ムロ鯵で作ったアジ節のことを指す。カツオ節よりコクが強いダシが取れるが、臭みも強いのが特徴。

めんあげ (めんあげ)

ゆで上がった麺を湯から揚げ、水切りする際に使うアミ。

綿だしこし袋 (めんだしこしぶくろ)

鰹ぶしや野菜などを入れて、だしやエキスをとる巾着型のこし袋。 灰汁が出るのを防止するのに役に立つ。

メンマ (めんま)

中国原産の麻竹のタケノコを原料とし、水で戻した後、チャーシューの煮汁などで味付けをする。もともと中国では豚肉を煮るときに脂を吸収させるために入れたもの。独特の歯ごたえで好まれるトッピングの一種。

めんの日 (めんのひ)

毎月11日が麺の日と制定されている。11は「いい」に通じ、さらに11を細く長い麺に模したところから、全国製麺協同組合連合会によって1999年に制定された。

モミジ (もみじ)

スープのダシとして使われる鶏の足先。
形がもみじの葉に似ていることから、この呼称がついた。ゲンコツと並んでコラーゲンが多い。また、安価であることも手伝い、よく使われる。

もやし麺 (もやしめん)

もやしを炒めたものに、水溶き片栗粉でとろみをつけたあんを乗せたラーメン。酢がよくあう。

もりそば (もりそば)

1970年ごろ、中野の大勝軒において働いていた、東池袋大勝軒のご主人が考案されたのが元祖とされている。熱いスープの中に、冷たい麺を入れて食べるラーメン。中華麺における「もりそば」と「つけめん」は、名称が違うのみで基本的には同じものを指していると考えて差し支えない。言葉としての「つけめん」が普及しているのはネーミングの妙ゆえである。

焼豚 (やきぶた)

チャーシューは焼豚と書くが、実際に豚を焼いている店はほんのわずか。殆どが煮豚。ばら肉をのの字に巻いたりもも肉、肩肉、ロースなどをタコ糸で縛って形を整え、麺タレにつけ込んで煮る。
 

湯きり (ゆきり)

麺で茹でた後、ザルで水分をしっかり落とすこと。

ラード (らーど)

豚の脂肪から取った脂。スープに入れると表面に膜を作り、ラーメンを冷めにくくする効果がある。

ラーメニスト (らーめにすと)

インターネット上で発生した言葉でラーメンフリーク、ラーメンファンとほぼ同義語。

ラーメン王 (らーめんおう)

テレビ東京(12ch)系放映のTVチャンピオンのラーメン王決定戦にて優勝した人達を指す。TVチャンピオン歴代ラーメン王は、第1回中村匠一、第2回武内伸、第3回・4回石神秀幸、第5回立石憲司、第6回山本剛志。

ラーメンスタジアム (らーめんすたじあむ)

いわゆるラーメンパビリオンのひとつ。 博多きっての繁華街である天神の『キャナルシティ』5階に全国のご当地ラーメンと九州ラーメンが軒を並べている。

ラー油 (らーゆ)

ゴマ油に唐辛子を漬け込んだもの。もしくは、ゴマ油で唐辛子を煮たもの。辣油。

冷凍麺 (れいとうめん)

麺を釜揚げのままで瞬間冷凍したもの。釜揚げの食感が楽しめるため、需要が増加している。 麺のみのものと、具やスープなども同時に瞬間冷凍したものをアルミホイル製の容器に入れ、加熱することによって食べられるものの2種類が存在する。特に後者はコンビニ・スーパーなどで売上を伸ばしている。

冷麺 (れいめん)

朝鮮料理のひとつ。緑豆のでんぷんとそば粉を押し出し器にかけて作った弾力性の高い麺と、水キムチの汁をスープにした冬沈漬冷麺が元祖とされる。 日本での歴史は盛岡の食道園において昭和29年にはじまる。朝鮮半島出身の店主が改良を施したものが、現在の盛岡冷麺の源流となっている。日本人向けに牛スープをベースとし、小麦粉+片栗粉の麺を使っていることが多い。

レードル (れーどる)

お玉のこと。ラーメン店においては、ラーメンダレを丼に入れるための道具。一定の量をすくうための調理道具で、ラーメンダレ専用のものというわけではない。

 

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